会長挨拶
学術集会テーマ
「共に生きる多様性の未来へ、一歩踏み出す」
「共に生きる多様性の未来へ、一歩踏み出す」
第20回 日本アディクション看護学会学術大会開催に当たって
この度、第20回日本アディクション看護学会学術集会を、2022年11月26日(土)・27日(日)の2日にわたり、埼玉県深谷市にあります東都大学で開催させていただきます。アディクション問題に取り組んでおられる、また関心のある様々な立場の方々のご参加をお待ちしております。
日本アディクション看護学会は、現代社会に急増するアディクション(アルコールや薬物の乱用、ギャンブル、虐待、自傷、DV、性、過食・拒食、SNS、ゲーム、買い物、窃盗、共依存、等)に関連する問題に、社会がいかに向き合い、取り組むかを追求してきました。
アディクション問題は、社会的な問題であり、当事者の健康に、そして、その家族やパートナーに、さらに当事者が所属するコミュニティに、大きな影響を及ぼす問題でもあります。また、アディクション問題をもつ人のみならず、アディクション問題から派生する様々な精神疾患や身体疾患、あるいは事故、それによる外傷、自傷・自殺企図での外傷などの健康障害をもつ人への看護、つまり精神科以外においてもアディクションの問題は関連してきます。また、医療の場にかぎらず、在宅や学校、コミュニティ、企業、福祉、行政、司法等の場で、複雑で困難な問題をかかえる対象者の背景に、アディクションに関連する問題が潜んでいることも少なくありません。本学術集会では、アディクションの問題にかかわる様々な課題について、講演、研究成果や実践事例の発表での討議、交流集会での意見交換、シンポジウムなどを通して検討したいと考えています。
本学術集会のメインテーマは、「共に生きる多様性の未来へ、一歩踏み出す」としました。そこには、例えば2016年に公布・施行された、IR推進法(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律)によるギャンブル依存症対策が法的に求められてはいるものの、その認識は精神科医療の中ですら、浸透しているとはいいがたいものがあります。
アディクション問題は精神科医療の中でも受け入れがたいものとしてあると私は感じています。さらに、医療全般や社会にとってはなおさらと言っていいでしょう。アディクション問題は未だに、その当事者のみの問題として考えられがちです。しかし、アディクション問題は当事者のみの問題ではなく、社会全体の問題なのです。お互いに、ともに生き、多様性を認め合い、そして受け入れる、その先に回復はあると私は考えています。そのための一歩をこの学会では検討したいと考えています。
開催地である東都大学は、埼玉県深谷市にあります。深谷ネギで有名な、ゆるキャラふっかちゃんの街です。昨年は大河ドラマ「青天を衝け」の舞台となりました、「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一の故郷です。2024年には新しいデザインの1万円札の肖像にもなる予定です。観光は少ないですが、藤沢栄一の記念館などがあります。新型コロナがどのようになるか未知数の中、いまのところリモートもしくはハイブリットでの開催を検討しています。2022年11月26日、27日の両日、東都大学キャンパスでアディクション関連問題にご関心のある多くの皆様とお会いできますことを実行委員一同お待ち申し上げます。
東都大学
学術集会長 辻脇 邦彦
日本アディクション看護学会は、現代社会に急増するアディクション(アルコールや薬物の乱用、ギャンブル、虐待、自傷、DV、性、過食・拒食、SNS、ゲーム、買い物、窃盗、共依存、等)に関連する問題に、社会がいかに向き合い、取り組むかを追求してきました。
アディクション問題は、社会的な問題であり、当事者の健康に、そして、その家族やパートナーに、さらに当事者が所属するコミュニティに、大きな影響を及ぼす問題でもあります。また、アディクション問題をもつ人のみならず、アディクション問題から派生する様々な精神疾患や身体疾患、あるいは事故、それによる外傷、自傷・自殺企図での外傷などの健康障害をもつ人への看護、つまり精神科以外においてもアディクションの問題は関連してきます。また、医療の場にかぎらず、在宅や学校、コミュニティ、企業、福祉、行政、司法等の場で、複雑で困難な問題をかかえる対象者の背景に、アディクションに関連する問題が潜んでいることも少なくありません。本学術集会では、アディクションの問題にかかわる様々な課題について、講演、研究成果や実践事例の発表での討議、交流集会での意見交換、シンポジウムなどを通して検討したいと考えています。
本学術集会のメインテーマは、「共に生きる多様性の未来へ、一歩踏み出す」としました。そこには、例えば2016年に公布・施行された、IR推進法(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律)によるギャンブル依存症対策が法的に求められてはいるものの、その認識は精神科医療の中ですら、浸透しているとはいいがたいものがあります。
アディクション問題は精神科医療の中でも受け入れがたいものとしてあると私は感じています。さらに、医療全般や社会にとってはなおさらと言っていいでしょう。アディクション問題は未だに、その当事者のみの問題として考えられがちです。しかし、アディクション問題は当事者のみの問題ではなく、社会全体の問題なのです。お互いに、ともに生き、多様性を認め合い、そして受け入れる、その先に回復はあると私は考えています。そのための一歩をこの学会では検討したいと考えています。
開催地である東都大学は、埼玉県深谷市にあります。深谷ネギで有名な、ゆるキャラふっかちゃんの街です。昨年は大河ドラマ「青天を衝け」の舞台となりました、「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一の故郷です。2024年には新しいデザインの1万円札の肖像にもなる予定です。観光は少ないですが、藤沢栄一の記念館などがあります。新型コロナがどのようになるか未知数の中、いまのところリモートもしくはハイブリットでの開催を検討しています。2022年11月26日、27日の両日、東都大学キャンパスでアディクション関連問題にご関心のある多くの皆様とお会いできますことを実行委員一同お待ち申し上げます。
東都大学
学術集会長 辻脇 邦彦